2021.11.30
幼いころに触れられる美術作品とは何だろうか?私の周りにはどんな作品があったのか?ふと、そんなことを考えた結果、一番身近にあったのは「絵本」の挿絵だったと思い至りました。実際に絵画のオークションでは、絵本作家の「いわさきち…
2021.11.24
先日の令和3年秋の叙勲では、スポーツ振興の分野から「長嶋 茂雄」、歌舞伎から「尾上 菊五郎」、そして洋画からは「絹谷 幸二」等、9名の方々が文化勲章を受章され、その功績がニュースを賑わしておりました。 今回は、座右の銘を…
2021.11.16
“取り扱い注意”の画家 こちらの作品を見て皆様はどのような言葉が思い浮かびましたか? 例えば「美しい」、「衝撃的」、「過激的」などの言葉を思い浮かべた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は日常では感じないような感情…
2021.11.09
『宗匠(そうしょう)』とは、文芸・技芸にすぐれ、師である人。特に、和歌、連歌、俳諧、茶道、香道、華道などの師匠をいう。と、解説されます。今回は茶道をたしなむ方であれば知らない人はいないであろう、裏千家の宗匠「鵬雲斎」につ…
2021.11.02
ポップでカラフルな版画で、100色以上という異例の色数の多さでセンセーションを巻き起こした山形博導は、多くの人にはヒロ・ヤマガタの愛称で呼ばれています。同じ時代の人気作家には、鈴木英人、ラッセンといった人気のインテリアア…
2021.10.26
世紀を超え105歳まで生きた日本画の巨匠であり、文化功労者。上村松園・片岡球子らと共に日本を代表する女性画家として称される小倉遊亀をご紹介いたします。 73年に渡り院展に入選する 1895年滋賀県大津市に生まれた遊亀は、…
2021.10.19
色彩豊かで他を圧倒する筆捌き 今回は中国近代水墨画家として人気の高い王成喜についてご紹介いたします。 王成喜は1940年に中国河南省に生まれました。 1966年に中央美術工芸学院を卒業し、現在は国家一級美術師で有り、全国…
2021.10.12
闇は人間にとって恐怖の対象でありながら、同時に人間を強く惹き付けるものといえます。ホラー映画、ホラー小説、ホラーゲームが現代でも大きな人気を博している事からも、それは明らかではないでしょうか。そして、それは絵画をはじめと…
2021.10.05
1953年スペインの古都バレンシアの郊外に暮らすリヤドロ家の三兄弟、ホアン・ホセ・ビセンテによって創業された磁器ブランド「リヤドロ」。リヤドロの製作は、今も変わらず全て手作業で行われており、その製造はなんと14以上もの工…
2021.09.28
初めて藤井勉の作品を見たとき、私はその絵の中の少女に愛らしさの反面、どこか冷たい印象を覚えました。飾りのない風景の中で凛と一点を見つめる少女の、幼いような、しかしどこか大人びているような不思議な表情は、すこし奇妙にも映り…
2021.09.21
「絵を描く行為に入る前、私はこの尊に願いをかける。制作中の私は不動明王になりきることを念じ、不動尊が私の体をかりて作品を作られるのだと信じて制作をしている」 そう話す画家は、瞑想のひとときを過ごし作品を制作したそうです。…
2021.09.14
子どものようなイメージと鮮やかな色使い、彼の作品は飛び出す絵本のように楽しく、見る角度によって様々な表情を見せてくれます。今回はシルクスクリーンを用いた3Dアートの先駆者として知られるポップアーティスト「ジェームス・リジ…
2021.09.07
先日、人間国宝の故・加藤卓男が1990年に制作した陶壁の移設作業が行われたというニュースを目にしました。この陶壁はラスター彩で作られ、631枚の陶板を組み合わせて表現されているのですが、接着剤で固定された薄い陶器をはがす…
2021.08.31
盲目の旅芸人 瞽女(ごぜ) 先日、久しぶりに訪れたミニシアターで映画『瞽女 GOZE』を観てきました。これは最後の瞽女と呼ばれる小林ハルの生涯を描いた作品です。生後3か月で光を失ったハルの過酷な一生を軸に、当時の瞽女の生…
2021.08.24
いまにも寝息が聞こえそうに気持ちよく横になって眠っているこの猫 ●名前:タロー ●出生地:東京都世田谷区上北沢 ●本籍地:エジプト国、デア・エル、バハリ神殿、スフィンクス通り2-1-11 ●職業:睡眠研究株式会社社長、万…
2021.08.17
世の中には、組み合わせによって全く新しいものが生まれることがあります。今回は美術において真逆とされる二つを掛け合わせ、過去になかったものを生み出した、日本画家の河嶋淳司をご紹介させて頂きます。 ベースは伝統的な表現方法・…
2021.08.03
この二枚目のイケメンは東郷青児である。 イケメンとは裏腹に、ロマンチックな淡い色調で背景にお城があり、その薄い皮膚のようなマチエールに目をとじた長いまつげの女性が描かれている―。 東郷青児の作品にこのような印象を持った人…
2021.07.27
柔らかな色合いと繊細なタッチ、特徴的なシャープな線で描かれる作品は、透明感と光を感じさせる作品として描きあげられ、鮮やかなグリーンを使った木々は「小田切グリーン」とも呼ばれるほどで高い人気を誇っています。 今回は、ヨーロ…
2021.07.20
日本が誇る芸術のひとつ浮世絵。江戸自体に流行した庶民的な絵画ですが、19世紀後半には日本の美術品や工芸品がヨーロッパを中心に高く評価され、「ジャポニズム」といったムーブメントを起こしました。それまでの写実の再現を目指し、…
2021.07.13
萩焼の三輪休雪、備前焼の金重陶陽、九谷焼の徳田八十吉、民芸陶器(縄文象嵌)の島岡達三、など、陶芸の分野においてはその業績がみとめられ数多くの陶芸家が人間国宝(重要無形文化財保持者)に選ばれています。 今回はその中でも日本…
2021.07.06
7月7日は七夕です。別名「星祭り」とも呼ばれ、織姫と彦星が天の川を渡って1年に1度だけ会うことが許される夜です。雨が降ると天の川を渡ることができないともいわれているので、てるてる坊主をつくって天気を願い、願い事を短冊に書…
2021.06.29
情熱の国スペイン。スペインは多くの有名作家を多数輩出している国です。ゲルニカ、泣く女等で皆様も一度は作品を目にしたことがあるであろう「ピカソ」。20世紀に巻き起こったシュルレアリスムを代表する前衛画家「ダリ」。自由をひた…
2021.06.22
マリー・ローランサンの生い立ち 20世紀初頭、芸術の中心はフランス、パリでした。その一角、モンマルトルやモンパルナスには各地から成功を夢見て芸術家たちが集まってきました。エコール・ド・パリ(パリ派)と呼ばれた外国人芸術家…
2021.06.15
相原求一郎と戦争に運命を変えられた画家たち 戦争。争いの戦火は数多くの画家たち運命を変えていきました。 戦争画を描いた事により、後に「戦争協力者」として非難を受けた藤田嗣治は、宮本三郎、小磯良平らと従軍画家として南方戦線…