2022.09.06
ヨーロッパにおける陶磁器の発展は、お茶文化の発展と切っても切れません。 1600年代、イギリス、オランダで設立された東インド会社によって、アジアからヨーロッパへ様々な商品が入ってくるようになったことに端を発します。当時の…
2022.08.30
戦前、戦後の経験を経て平和に関係する作品を幾つも制作した昭和を代表する作家、北村西望を紹介していきます。 簡易略歴 1884年(明治17年)生まれ。 幼少期から制作したものには大胆なものが多く、身近な人を良く驚かせていた…
2022.08.23
日本画のモチーフを問われたとき、皆様は何を思い浮かべるでしょうか。 花や鳥、そして富士山などを題材とした作品は非常に多く、ごく一般的なイメージだと思われます。 そしてそれと同じようによく描かれている題材に「美人画」と呼ば…
2022.08.09
日本のリアリズム絵画を代表する画家のひとり、野田弘志の巡回展が山口県立美術館を皮切りに開催されています。凡そ10年という短いサイクルで様々な様式の作品を生み出した野田弘志。今回の展示作品をいくつかご紹介いたします。 新聞…
2022.08.02
私達の住む日本は、四季が存在することもあいまって美しい自然の風景が様々な場所で楽しめる国だと思います。今回は、そんな日本の自然や風物を抒情豊かに描いた川合玉堂についてご紹介させていただきます。 伝統的な山水画から近代的な…
2022.07.26
美術品、骨董品の伝播力は俗に質より量と言われることがあるようですが、数が少ないからといって、その影響力は馬鹿には出来ません。むしろ現在は数が少ないからこそ、希少価値が増して需要が大きくなる傾向もみられ、これは古来の日本に…
2022.07.19
原色を基調とした色使いと肉厚的に描かれたマチエール 力強く真っ赤に塗られた太陽や、河までも赤く染められたヴェネツィアの景観。原色を基調とした色使い、そして奥行を感じられるまでに肉厚的に描かれたマチエールが特徴的で鮮やかな…
2022.07.12
近年、大家とされる人気作家の版画作品の贋作が売られていたという事件があり、世間でも大きなニュースになりました。私達、美術に携わる者にとってとても大きな事件でした。贋作を作る事も贋作と知りながら販売する事も許されない事です…
2022.07.05
アール・ヌーヴォー?アール・デコ?ってなんだ? 題材にしている二つの時代、皆さんはご存知ですか? 多くの人は「聞いたことはあるけど、どんな時代だろう?」となってしまうのではないでしょうか。 試しに学生時代の友人に聞いてみ…
2022.06.28
今や絵画の世界は色々なツールを通して世界に発信されています。その中でも、現代アートは、衣装やティーシャツ、靴などのコラボレーションや、SNSでは作家自身が発表を行ったりもしております。そんな現代アートの中から、2021年…
2022.06.21
鬼講評で有名なYouTuberでもあり、そして佐賀大学文化教育学部准教授でもある洋画家、小木曽誠先生を紹介致します。 YouTubeで人気の鬼講評シリーズ 小木曽先生は西洋で生まれた画材を中心に使い、まるで写真のように真…
2022.06.14
今年は花見に行けなかったので、先日絵画で桜を楽しむ花見をしてきました。 国立新美術館で開催されてたイギリスの現代美術作家のダミアン・ハーストが桜をテーマにして描いた作品の展覧会です。桜をモチーフとした色鮮やかでダイナミッ…
2022.06.07
みなさん、日本六古窯とはご存知でしょうか。 日本には数多くの窯が存在します。おおよそ4000以上の窯が存在し、伝統工芸品に指定されている産地だけでも32産地あります。その中でも窯元の数で圧倒的な数を誇るのが約620窯ある…
2022.05.31
自らの作品制作を行うかたわら、芸術イベント『GEISAI』プロジェクトのチェアマンを務め、アーティスト集団『カイカイ・キキ(Kaikai Kiki)』を主宰し、若手アーティストのプロデュースを行ってきました。 近年ではス…
2022.05.24
「築地明石町」。 この作品は清方美人画の最高峰とされる作品で、近代絵画の中でもっとも有名な美人画のひとつとも言われています。 以前、切手のデザインにもなっていた作品で、目にしたことがある方もいらっしゃるのではないでし…
2022.05.17
“バカラ”…? “バカラ”と言うワードを聞いた時、カジノのカードゲームの名称を連想する人、フランスのクリスタルガラスのメーカーの名前を連想する人、それぞれいると思います。実は私は趣味でマジックをしており、この会社に入社し…
2022.05.10
創作の原点は「自分のまわりを気に入ったもので飾りたい」という思いでした。 家具やインテリアだけでは飽き足らず、美しいもので回りを満たしたいという欲求で、彼は絵を描き始めました。今回は独自の世界を構築し美学を追求した画家、…
2022.04.26
フォービスム(野獣派)と呼ばれる活動の先駆者であり、独自の色彩を駆使した作品から『色彩の魔術師』とも呼ばれたアンリ・マティス。今回は、フランスが生んだ天才芸術家にして20世紀を代表する画家である彼を紹介したいと思います。…
2022.04.19
絵画好きな方なら有元利夫の絵をどこかで見たことがあると思います。一度見たら忘れられない独特な構図で時代を超越した不思議な世界です。 有元は1977年に「花降る日」でデビュー。天才現ると一大ブームを巻き起こしたのち、わ…
2022.04.12
ヨーロッパの歴史ある高級食器ブランドといえば、ドイツの「マイセン」やイギリスの「ウェッジウッド」を思い浮かべる方は多いと思います。日本でも百貨店などで取り扱っているため、目にする機会もあることでしょう。しかし、この2つに…
2022.04.05
女性をモチーフに描く作家は多くいますが、今回はモダンでエキゾチックな独自の女性美を創り出した鶴岡義雄(つるおかよしお)をご紹介いたします。 1917年(大正6年)茨城生まれ、父は義太夫の名手、母は三味線の師匠、芝居小屋等…
2022.03.29
「土と炎の芸術」と呼ばれる備前焼は、岡山県備前市で作られる陶器です。 日本遺産に認定された日本六古窯(備前焼、越前焼、瀬戸焼、常滑焼、信楽焼、丹波立杭焼)の一つに数えられ、千年近い歴史を持ちます。今回は備前焼で初めて国の…
2022.03.22
長い手指と端正な顔立ち。このイケメンは駒井哲郎(1920~1976)である―。 時代(とき)を同じくして、すでに活躍していた版画家、棟方志功、長谷川潔、浜口陽三、斎藤清などをよそに、独自の表現で確固たる地位を築き上げた“…
2022.03.15
絵画のジャンルの中で、リアルを追求する「写実」という分野があります。 この写実絵画、見たままをそのまま忠実に描くことを基本にした表現ゆえに「写真のようだ」と表現として少し軽く見る人がいるような時代もあったそうです。 しか…