2023.06.27
忠実な再現以上に描写対象が醸し出す空気感、手を伸ばせば触れられそうな気配がある。 今回は、若手写実画家として第一線で活躍する塩谷亮についてご紹介していきます。 息をのむ程の美人像、女性が持つ内面の憂いまでをも描く 塩谷亮…
2023.06.20
日本を代表する観光地「京都」。久しぶりに旅行に訪れた先では新型コロナウイルスの制限も解除され、国内の観光客だけでなく外国人観光客でも大変賑わっていました。 特に祇園の花見小路は舞妓さんを一目見たい外国人観光客で溢れかえっ…
2023.06.13
宮沢賢治著のセロ弾きのゴーシュや銀河鉄道の夜、アンデルセン童話…児童書や文学書の多くの表紙絵や挿画を描き、近年では音楽アーティストMISIAのツアーロゴマークの制作で話題になった藤城清治。多くの方が生活の中で彼の絵を一度…
2023.06.06
2020年2月、この作家紹介で竹久夢二(たけひさゆめじ)の「黒船屋」についてお話させていただきました。 黒船屋は伊香保にある竹久夢二伊香保記念館で、作品保護の観点から毎年9月16日の夢二の誕生日前後の2週間だけの公開のた…
2023.05.30
阪神競馬場に、競馬場をテーマに競走馬の迫力やスピード感が表現され、競馬場の季節が描かれた陶板画「陽春・秋晴」が収蔵されております。実際この目でみてみたくなり先日阪神競馬場に足を運んできました。 油彩ではなく陶板画であるも…
2023.05.23
平櫛田中(ひらくしでんちゅう)は1872年、岡山県後月郡西江原村(現・井原市西江原町)に生を受けました。10歳の時に平櫛家に養子に入り、少年期に木彫に興味を覚え、1893年に大阪の彫刻家・中谷省古に弟子入りして木彫の手ほ…
2023.05.16
1930年(昭和5年)、後藤純男は千葉県の真言宗の仏門に生まれました。 僧侶となる修行をうけながら画家を志すようになり、中学を卒業すると小中学校で教諭をしながら生計を立てていました。16歳で山本丘人に師事し、絵画技術の基…
2023.05.09
芸術の都パリを目指して海を渡った画家はたくさんいましたが、当時としては少し珍しいメキシコの空気を吸収した洋画家がいました。今回は北川民次をご紹介いたします。 早々に海外へ 北川民次は1894年(明治27年)、静岡県に生ま…
2023.05.02
フランスのパリ万博から始まり、建築物やジュエリーに多く取り入れられるアールデコ様式。 直線的で幾何学模様を特徴としたその装飾芸術を意識することはありますか? 今回はアールデコの代表的な画家のひとりであり、晩年となる日本の…
2023.04.25
師匠・児玉希望 1912年(明治45年)、広島県に生まれた奥田元宋は、遠縁にあたる同郷出身の日本画家・児玉希望に師事し内弟子となります。しかし1933年(昭和8年)に自身の絵画技術に疑義の念を抱いた事を発端に児玉門下から…
2023.04.18
アレックス・カッツ(Alex Katz)は、フラットで明るい色調、大胆でスタイリッシュな女性の肖像画で知られる、1927年生まれのアメリカ合衆国の現代美術家です。透き通るような色使いが魅力的なカッツの世界をご紹介します。…
2023.04.11
見る人に温かみを感じさせる「雪景色の風景画家」として、塗師祥一郎は、1932年、陶芸家である塗師淡斎のもとに生まれました。故郷の石川県はシベリアからの乾いた冷たい季節風によって気温が下がりやすく、雪の降る日が多いとされて…
2023.04.04
巨大都市ニューヨークの風景「都市の肖像」 岩波昭彦は近年海外での活躍が注目されている日本画家の一人です。ニューヨークの街並みを描いた「都市の肖像」シリーズは、まるでその場所に訪れたかのように、観た人にも等しく“巨大都市”…
2023.03.28
現代フランス画壇を代表する画家、アンドレ・ブラジリエ。ブラジリエは自然の生命力と人を愛し、風景や馬、そして彼のミューズである妻シャンタルや演劇の題材を多く手がけています。半世紀にわたり制作され、世界中に愛されるブラジリエ…
2023.03.22
目に見えない風を絵に仕込む 筆跡と同じように油彩画にあっても「この描き方はこの作家だ」とか、「この色はこの作家の色だ」というように作家の個性や特徴があると思います。 例えばルノワールは印象派の雰囲気、ピカソやブラックなら…
2023.03.14
田崎広助といえば、阿蘇山・富士山・浅間山・桜島など、日本の山々を描いた作品で有名です。パリに留学し西洋画を学びながらも、独自の表現方法を確立させ、生まれ育った日本の美を力強く描きました。 大自然の力強さに魅入られて 18…
2023.03.07
皆さんは2000年代に流行ったAIBOというペットロボットをご存じですか? 30代以上でしたら懐かしく思う方は少なくないのではないでしょうか。 当時私は動物のペットがとても欲しかったのですが両親から許されず、駄々をこね、…
2023.02.28
皆さんは「日本六古窯」という言葉をご存知でしょうか? 「日本六古窯」とは焼物の産地である、瀬戸焼・常滑焼・越前焼・信楽焼・丹波焼・備前焼の窯元を指し、中世から現在まで生産が続く国内で代表的な6箇所の窯の事です。 その昔、…
2023.02.21
引っ掻き技法による抽象画を生涯描き続け「線の画家」「モノクロームの画家」と呼ばれた浅野弥衛。今でこそ有名画家として認識されていますが、画家人生としては決して楽な人生ではありませんでした。 努力と才能 浅野は1914年に三…
2023.02.14
若くして日本美術院展日本美術院賞大観賞を受賞以降同文部科学大臣賞や内閣総理大臣賞ほか、数々の賞を受賞。かの有名な現代アートの巨匠、村上隆の弟で、世界からも愛され続けている日本画家「村上裕二」をご紹介いたします。 現代の新…
2023.02.07
ゴッホやセザンヌに触発され 「画家」のエピソードの多くは、幼少期から絵に触れたきっかけ、〇〇美術大学でを出て、✕✕に師事し…とこのようなストーリーをよく聞きますね。 今回ご紹介する中川一政は一風変わったエピソードをお持ち…
2023.01.31
舟越保武は戦後日本を代表する彫刻家で東京藝術大学名誉教授。ブロンズ、石彫作家として有名です。 次男の舟越桂や三男の舟越直木も彫刻家として活躍されています。 生い立ちや出会い 保武の作品は父が熱心なカトリック信者でもあった…
2023.01.24
茶道 茶道とは日本伝統のお湯を沸かして茶を点てて人に振る舞う行為、様式を茶道といいます。時代は古く、中国より日本へ伝来し729年の奈良時代には宮廷や東大寺では御茶の儀が行われたと記録が残っています。そして時代は進み、戦国…
2023.01.17
パフォーマーがつくったバルーンのような作品。一見すると風船でできているように見えますが、れっきとしたステンレス製の彫刻作品です。 今回はシミュレーショニズムの代表的アーティスト、ジェフ・クーンズ を紹介したいと思います。…