2022.06.28
KAWS(カウズ)~現代アートの人気ストリートアーティスト~
今や絵画の世界は色々なツールを通して世界に発信されています。その中でも、現代アートは、衣装やティーシャツ、靴などのコラボレーションや、SNSでは作家自身が発表を行ったりもしております。そんな現代アートの中から、2021年には森アーツセンターギャラリーにて国内初の大型展覧会を終え、幅広い世代に浸透しなおも人気上昇中のポップアートの巨匠「KAWS」を紹介したいと思います。
本名:ブライアン・ドネリー(1974年生まれ)、ニューヨークを拠点に活動している画家であり、グラフィック・デザイナー、彫刻家、トイ作家、ファッションデザイナー、ストリート・アーティストでもあります。
アニメーションや漫画、ポップカルチャーから大きく影響を受けており、作品の特徴は、既存のキャラクターの目をバッテンにしてオマージュされたキャラクターたちです。セサミストリートやシンプソンズ、スポンジボブなど、身近にふれてきたキャラクターが××の目でアイコン化されています。その中でも「COMPANION(コンパニオン)」と名付けられたキャラクターはミッキーマウスの再構築といわれており、KAWSの代表的キャラクターとして人気を博しています。
コラボレーションとSNSの活用
KAWSはギャラリーなどで作品を発表するだけでなく、グラフィティ・アーティストやブランドとのコラボレーションから作品を多く制作しています。既存の美術ジャンルの彫刻やアクリル画、版画作品はもちろんですが、限定販売の玩具(グッズ)やスケートボードデッキなども制作しており、美術業界の方だけではなく、様々なジャンルの幅広い世代に認知されています。
また現代アートが幅広い世代に広まっているのにはSNSの存在も欠かせなかったとも言われています。
本来はアンダーグラウンドの存在である、グラフィティやストリート・アートを根底に持つKAWS自身もインスタグラムのフォロワーは340万以上おり、最も有名なアーバン・アーティストの一人といわれています。
手に触れ愛でる、といった骨董品を扱ってきた者からすると少しついていけていないのですが、今や画廊やギャラリーで直接絵画を見て選ぶという時代から、パソコンやスマートホンで作品を見て選ぶ時代が訪れているのかもしれません。
今後も現代アートは美術品には興味が湧かない方達に、ひっそりとそして確実に浸透し続けていくのではないでしょうか?