作家・作品紹介

運河と街 小田切訓

柔らかな色合いと繊細なタッチ、特徴的なシャープな線で描かれる作品は、透明感と光を感じさせる作品として描きあげられ、鮮やかなグリーンを使った木々は「小田切グリーン」とも呼ばれるほどで高い人気を誇っています。
今回は、ヨーロッパの国々の街並みを、運河と共に描くことで有名な作家、小田切訓をご紹介します。

運河と街 小田切訓

ヨーロッパや日本各地の取材と創作

人気の高いヨーロッパの図柄には、各国の街並みと運河の澄んだ水面が描かれています。そして写実作品にも見えるような繊細で細かく描かれた街の木々は、特徴的でもある鮮やかなグリーンによって見る人の心を惹きつけます。
小田切はヨーロッパの各地へ取材を兼ねた旅行を続けていたそうです。現地の空気に触れ、小田切の目を通して描かれることで、各地の風景が明るく光の溢れるような作品に仕上がっていくのでしょう。

ヨーロッパ各地を描いた作品が代表されますが、実は国内各地の風景も描いています。
出身地の北海道を描く作品では、函館や、道庁を描いた作品。京都の街並みや富士山を描いた作品。名古屋港や尾道、珍しくは旧東京駅を描いた作品なども、弊社の買取り作品としてお譲り頂いたことがありました。

小田切の作品はその透明感とモダンさから、どのような雰囲気のお部屋にもマッチし、明るく彩ってくれます。是非、あなたのお部屋にも作品を飾ってみてください。


運河と街 小田切訓

小田切の略歴

1943年に北海道に生まれた小田切は美術研究所に入り、絵描きとしての知識を学び絵の世界に没頭していきます。大学は明治大学だったようです。
1977年に示現会展に出展し初入選。その後も出品を続けた小田切は日展に入選、現代洋画精鋭選抜展で銅賞、示現会佳作賞を受賞し、1985年には示現会の会員となっています。
この頃から画家になる道筋が出来てきたのだと小田切は語っています。
1990年には、彼の代表作の一つである「ブダペストの橋」で示現会安田火災美術財団奨励賞を受賞し、示現会委員となりました。
1993年には示現会へ「運河の並木」、日展へ「運河沿いの並木」出品し、両作品とも彼の代表作となっています。
2001年には示現会を退会、その後風土会に入会。
2014年に無所属となるが、翌年2015年には紺綬褒章を受章しています。

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