2020.01.28
桃太郎シリーズをライフワークに描く作家 瀧下和之
あけましておめでとうございます。
来年の事を言えば鬼が笑うという諺がありますね、気付けば忙しかった師走も終わり新年を迎えました。
本年もよろしくお願いいたします。
ユーモラスな可愛らしい鬼を描く瀧下和之
さて、冒頭から「鬼」という一見すると恐ろしい言葉を持ち出しましたが、鬼に対するイメージは多くの人で大きく変わらないものかと思います。もう少しでやってくる節分、「鬼は外 福は内」という定番の言葉も示すように、たいてい鬼は凶暴で人に危害を加える悪者として見られていますね。
しかし、そんな鬼をモチーフとしていながらユーモラスでどこか可愛らしい作品を数多く世に生み出している作家がいます。それが、瀧下和之(たきしたかずゆき)という作家です。
桃太郎の一場面を描いたような絵も多数描いていますが、金棒を持って佇む赤鬼や寝そべっている青鬼のフィギュア等といったインテリアとしても人気が高い作品も沢山ありますので御存知な方も多いかと思います。
「らくがき」から生まれた鬼
そんな鬼をモチーフとした作品ですが、瀧下先生が鬼を描かれるようになったのは「らくがき」がきっかけだったそうです。
東京藝術大学大学院在学時に利き手と反対の手で何となく考えながら手を動かしていたら、いびつながら崩れた感じが面白い鬼が描けていたそうです。そのユーモラスな鬼に色をつけてみたものが学生時代で一番の出来になり、それから鬼を題材とした絵画がライフワークになったそうです。
今現在に至るまでのライフワークとなったことから人生の転機とも言えるでしょうが、傑作というのは何がきっかけで生まれるのか解らないものですね。
ちなみに、鬼をモチーフとした作品をこれまでに800点以上も制作されているというから驚きです。もちろん、今回メインとしてご紹介させていただいたようなユーモラスな鬼以外にも素晴らしい作品を沢山描かれていますよ。
瀧下先生は1975年生まれの若手作家です。まだまだ意欲的に制作活動されているので、弊社においても今後の動向に注目したい作家さんのお一人です。