2021.07.06
宇宙と神話の世界を描くアーティスト KAGAYA
7月7日は七夕です。別名「星祭り」とも呼ばれ、織姫と彦星が天の川を渡って1年に1度だけ会うことが許される夜です。雨が降ると天の川を渡ることができないともいわれているので、てるてる坊主をつくって天気を願い、願い事を短冊に書いて、笹飾りにつるしたことが思い出されます。
皆様は、夜空に輝く星や月はお好きでしょうか?月食、スーパームーンや流星群といった天体に関する話題は、テレビやネットあるいはSNSにおいて一年の中で一度は必ずと言っていい程に見聞きすると思います。夜空を彩る月や星は多くの人を惹き付け、芸術作品の分野でもモチーフとして扱われることの多い物の一つです。今回ご紹介させていただくKAGAYAさんも、星座や天体をモチーフとして多くの素晴らしい作品を世に生み出しています。
アートセンスと天文知識が生み出した芸術
1968年に埼玉県で生まれたKAGAYAは、幼い頃から星座やギリシャ神話に親しみつつ育ちました。天文学者か画家になりたいと悩んだ末に後者の道を選択し、専門学校卒業後にはイラストレーション解説本を発表しました。
1995年以降、すべての絵画はコンピューター上で制作しており、デジタルペインティングの世界的先駆者とも呼ばれています。制作された作品は星座と神話をモチーフとしたものも多く、ギリシャ神話12星座をモチーフにした「the Zodiac」シリーズは、現在でも根強い人気を誇っています。また、豊富な天文知識は絵画作品のみならずプラネタリウムでも活かされ高い評価を受けており、2006年に公開されたプラネタリウム「銀河鉄道の夜」は欧米やアジアを含め100館を超えるプラネタリウムで上映され人気を博しました。
星景写真家としても多くの人を惹き付ける
絵画やプラネタリウムの制作を手がける一方、星景写真家としても精力的に活動していて、星空や月を撮影した画像や情報をツイートされています。美しい映像を見ることができる彼のTwitterアカウントは現在では87万以上ものフォロワーを獲得しています。
また、天文普及とアーティストとしての功績を讃えられ、小惑星11949番は本名であるKagayayutaka (カガヤユタカ)と名が付けられているそうです。
KAGAYAはこれまでにも日本各地で七夕の星空模様を撮影して紹介されています。今年は梅雨が続いているので七夕も天候がすぐれないかもしれないですが、素敵な星空が撮影されるように天気になるよう祈りたいと思います。
天体に魅了され、その素晴らしい美しさを多くの人に伝えるKAGAYAの活動は、デジタルアーティストとしても写真家としても、今後も目が離せないように思います。