2020.12.01
ジャパニメーションの大御所 松本零士
最近…というほど最近ではないですが、日本のアニメーション、通称「ジャパニメーション」という造語で呼ばれることを皆様はご存知でしょうか?
簡単な解説にはなりますが、ロボット細部の表現や、一度見たらなぜか頭に残ってしまうキャラクターの魅力、日本特有「オタク文化」の要素を多く含めた作品を指し示すことが多いです。
本題に入らせていただきます。
実はこの言葉、アニメや漫画の世界にとどまらず美術界にも大きな影響を与えているのです。その影響を今でも作り出している、作家の一人、松本零士先生のお話させていただきます。
SF作品で絶大な人気を誇る松本零士
福岡県久留米市に生まれた松本零士は6歳のころから絵を描き始め、若干15歳で漫画家デビューを果たします。その当時から漫画業界の中でも存在感を出しており、手塚治虫が九州で原稿を描く際にアシスタントに松本零士を頼んだとのエピソードがあるほど、若くして才覚を発揮しており、高校を卒業と共に少女雑誌の連載が決まり上京し、数多くの作品を手掛けていきます。1974年秋から放映されたテレビアニメ「宇宙戦艦ヤマト」には企画途中から参加、監督・設定デザインとして大きく携わり、今もなお広がりを見せるジャパニメーションの時代を築き上げていきます。
代表作「銀河鉄道999」には多くの作家が刺激を受けており、現代作家で有名な村上隆は幼少期にアニメを見て「自分なりの表現の仕方で映像を作品に落とし込みたいと強く願った」と語るなど強い思い入れがあるようです。
近頃では新型コロナウィルスにより大きな被害が出ているイタリアの病院を支援するため、色紙に描いた「宇宙海賊キャプテンハーロック」の作品をオークションに出品、その収益金を寄付するなど、今もなお、様々な活動を精力的におこない、高い評価を受け続けています。
余談ではありますが、東京都内にある遊覧船には「エメラルダス」という松本先生が手掛けた船があり、「銀河鉄道999」の人気キャラクターのメーテル、星野鉄郎、エメラルダスたちによる、観光アナウンスが流れ、旅をしているように楽しめるようです!
浅草、お台場間を遊覧しています。興味がある方は乗られてみてはいかがでしょうか。