パブロ・ピカソ作品の買取相場と高値売却のコツ

  • エッチング
  • セラミック
  • リトグラフ
  • リノカット
  • 版画

パブロ・ピカソの名前を聞いて、20世紀を代表する芸術家の一人だと思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。ピカソの革新的な表現手法と深い芸術的洞察力は、美術史に大きな足跡を残しました。現代美術の発展に多大な影響を与えたピカソの作品は、今なお世界中のコレクターや美術愛好家を魅了し続けています。

ピカソの独創性と芸術性の高さは、絵画だけでなく、版画、彫刻、陶芸など多岐にわたる作品からも感じ取ることができます。特に、「アビニヨンの娘たち」や「ゲルニカ」といった代表作は、20世紀美術の金字塔として知られています。これらの作品は美術の教科書等にも掲載されていたことから一度は目にしたことがあるという方も少なくないのでしょうか。

本記事では、ピカソ作品の特徴と歴史的価値、そして美術品としての市場価値について詳しく解説します。また、ピカソ作品を売却する際のポイントもお伝えします。ピカソ作品の芸術的価値と市場価値に関心をお持ちの方は、ぜひご一読ください。

当社のパブロ・ピカソ作品の買取実績価格

※買取相場価格は当社のこれまでの買取実績、および、市場相場を加味したご参考額です。実際の査定価格は作品の状態、相場等により変動いたします。

アブサンのグラス

アブサンのグラス
買取実績価格:70万円

想像の中の肖像

買取実績価格:23万円

想像の中の肖像

想像の中の肖像
買取実績価格:18万円

買取市場におけるピカソ作品の需要動向

近年、美術品市場では、パブロ・ピカソの作品に対する需要が世界的に高まっています。特に、富裕層や美術館、企業などによる美術品収集の活発化に伴い、ピカソ作品の取引価格は年々上昇傾向にあります。

2015年には、ピカソの油彩画「アルジェの女たち」が1億7,930万ドル(約215億円)で落札され、美術品オークション(当時)史上最高額を記録しました。また、2023年にはパブロ・ピカソの1932年の傑作「Femme a la Montre(時計を持つ女)」が1億3930万ドル(約210億円)で落札されました。

ピカソ絵画「アルジェの女たち」、史上最高215億円で落札

近年、オークションでのピカソ作品の高額落札が相次いでおり、市場全体に活気が出ています。また、こうした市場動向を背景に、版画から水彩などの比較的お値打ちな作品の取引の需要は高まっています。

アルジェの女たち
アルジェの女たち
時計を持つ女
時計を持つ女

ピカソ作品の特徴と歴史的価値

パブロ・ピカソの作品は、20世紀美術の流れを大きく変えた革新性と多様性を持つことで知られています。ピカソは生涯に渡って絶えず新しい表現方法を追求し、様々な芸術様式を生み出しました。

主要な画期的作品とその技術

ピカソの代表作である「アビニヨンの娘たち」(1907年)は、キュビスムの先駆けとなった作品です。この作品では、対象を幾何学的な形に分解し、複数の視点から同時に描写するという革新的な手法が用いられました。この手法は、その後のキュビスムの発展に大きな影響を与えました。

アヴィニョンの娘たち
アヴィニョンの娘たち

また、「ゲルニカ」(1937年)は、スペイン内戦中のゲルニカ爆撃を主題とした反戦絵画であり、ピカソの代表作の一つです。この作品では、モノクロームの色調と歪んだ形象が用いられ、戦争の残虐性と非人道性を強烈に訴えかけます。「ゲルニカ」は、20世紀の歴史的な出来事を描いた重要な作品として、今なお世界中の人々を魅了し続けています。

ゲルニカ
ゲルニカ

キュビズムとは?

キュビズム(仏: Cubisme; 英: Cubism「キュビズム、キュービズム」、立体派)は、20世紀初頭に誕生した革新的な芸術運動であり、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックを先駆者として発展しました。このスタイルは、美術の世界に新しい視点をもたらし、従来の絵画の方法に大きな影響を与えました。

通常、私たちは物を一つの視点から見て描きますが、キュビズムでは一つの物を多くの異なる角度から同時に表現(正確には「対象を幾何学的な要素に分解し、様々な角度から見た断片を組み合わせる」)します。これは、例えばテーブルを同時に上から、横から、そして正面から見たかのように描くことを意味します。この技法により、絵画に描かれた物体は、平面上で重なり合って幾何学的な形として描かれます。

ピカソが残した美術界への影響

パブロ・ピカソは、キュビスムの創始者として、20世紀美術に革命をもたらしました。キュビスムは、従来の遠近法や写実的表現を打ち破り、対象を幾何学的な形に分解して描写する新しい芸術様式です。ピカソのキュビスム作品は、美術界に大きな衝撃を与え、多くの芸術家たちに影響を与えました。

また、ピカソは絵画だけでなく、彫刻、版画、陶芸など様々な分野で才能を発揮し、それぞれの分野に新風を吹き込みました。特に、リノカット版画の技法を革新したことで知られ、版画芸術の発展に大きく貢献しました。

ピカソの芸術は、現代美術の発展に計り知れない影響を与えました。彼の作品は、今なお世界中の美術館で展示され、多くの人々を魅了し続けています。ピカソの芸術的遺産は、現代美術の礎として、後世に受け継がれていくでしょう。

パブロ・ピカソ作品の買取相場

※買取相場価格は当社のこれまでの買取実績、および、市場相場を加味したご参考額です。実際の査定価格は作品の状態、相場等により変動いたします。

Jeunesse

Jeunese
Jeunesse

買取相場:200~250万円

向かいあい見つめあう一組の男女が黒と白のコントラストで描かれている 手には雛鳥が置かれており、タイトル「Jeunesse:(若者)」のとおり若さを象徴しているように見えます。

飛ぶ鳩:Colombe volant

飛ぶ鳩:Colombe volant

買取相場:60~100万円

戦争によって与えられる恐怖や苦しみ、悲しみを代表作『ゲルニカ』で表現。その後反戦・平和の象徴として描かれたピカソの鳩は世界中で使用されました。

Chouette mate

Chouette mate

買取相場:100~150万円

南フランスのヴァローリスという陶器の町に訪れた事をきっかけに、花瓶や陶板画、お皿など陶芸(セラミック)作品も数多く制作しました。素焼き(テラコッタ)の花瓶に絵付けを施すことでフクロウを表現した作品です。

パブロ・ピカソの評価ポイント

「リノカット」(リノリウムという合成樹脂材を使う版画技法)の技法を⽤いた作品や、セラミック(磁器)で制作された作品は⼈気が⾼く、当社では⾼額買取の対象となっています。

パブロ・ピカソ作品を高値で売却するためのポイント

ピカソ作品の真贋と鑑定の重要性

ピカソの作品は、その芸術的価値の高さから、美術品市場で非常に高い価格で取引されています。しかし、同時に、ピカソ作品の偽作も数多く存在することが知られています。ピカソ作品の真贋を見極めることは、美術品の売買において非常に重要な要素となります。

ピカソ作品の真贋を判断するには、専門的な知識と経験が必要とされます。作品の制作年代、使用された材料や技法、署名や裏書きの有無など、様々な観点から総合的に判断する必要があります。また、ピカソの作品には、様々な時期や様式のものが存在するため、それぞれの特徴を熟知していることが求められます。

信頼できるギャラリーや専門的に取り扱っている買取業者に依頼することで、ピカソ作品の真贋について確かな判断を得ることができます。鑑定書や購入を証明する資料は、作品の価値を裏付ける重要な書類となり、売却時の価格にも大きく影響します。

ピカソ作品を売却する際は、真贋の確認と鑑定が必要です。これにより、作品の価値を適切に評価し、買取価格の適正化を図ることができます。また、万が一の紛争やトラブルを避けるためにも、信頼できる業者に鑑定を依頼することが不可欠といえるでしょう。

ピカソ作品の状態を最適に維持する

ピカソの作品価値は、その状態に大きく左右されます。美術品に適した環境で保管することが重要です。絵画は、温度と湿度が管理された場所に、直射日光を避けて保管しましょう。版画やドローイングは、専用保存箱に収納するのがおすすめです。

付属品と来歴の重要性

ピカソ作品の高値売却には、購入時の付属品や来歴(プロヴェナンス)が大きな役割を果たします。作品に付属していた額縁やケース、購入時の領収書なども、大切に保管しておくことが重要です。これらの付属品が完備していると、買取価格のアップにつながるでしょう。

また、著名なコレクターや美術館が所有していた作品、有名なオークションで取引された作品は、来歴の観点からも高く評価されます。作品の購入時に、過去の所有者や展覧会歴などの来歴情報を可能な限り入手しておくことをおすすめします。これらの情報は、作品の価値を裏付ける強力な証拠になります。

ピカソ作品の買取店選びのコツ

ピカソ作品を高値で売却するには、信頼できる買取店を選ぶことが何より大切です。ピカソ作品の取り扱い経験が豊富で、専門知識を備えた買取店を選びましょう。査定の基準や買取価格の説明が明確で、利用者の評判が良い店舗がおすすめです。

具体的には、以下のようなことを確認してみてください。

  • ピカソ作品の買取実績と専門性の高さ
  • 査定基準と買取価格の透明性
  • 店頭買取、宅配買取、出張買取など、買取方法の選択肢の豊富さ
  • トラブル対応などのアフターサービスの充実度

これらの点を総合的に判断し、自分に合った買取店を選ぶようにしましょう。

ピカソ作品の売却方法の選択:オークションとギャラリー

ピカソ作品の売却方法には、買取店以外にもオークションやギャラリーを通じた売却があります。オークションは、多くの潜在的な買い手にアピールでき、高値がつく可能性がある一方、手数料が高く、売却価格の予測が難しいというデメリットがあります。ギャラリーでの売却は、ピカソ作品に精通した専門家による適切な価格設定と、信頼できる買い手とのマッチングが期待できますが、手数料が高く、売却までに時間がかかる可能性があります。

自分の作品の特徴や希望する売却方法を考慮し、最適な売却方法を選ぶようにしましょう。

パブロ・ピカソについて補足情報

パブロ・ピカソの作品(当社専用ページ)はこちらからご確認できます。

パブロ・ピカソの作家・関連作品紹介

以下、パブロ・ピカソ及び関連作家の紹介になります。

まとめ

本記事では、20世紀を代表する芸術家パブロ・ピカソの作品について、その芸術的価値、歴史的意義、および市場動向を詳しく解説しました。ピカソの革新的な表現手法は、キュビスムの確立や「ゲルニカ」などの傑作を生み出し、現代美術に多大な影響を与えました。また、近年のオークションでは、ピカソ作品が数百億円規模で落札されるなど、その市場価値は上昇しています。
ピカソ作品を高値で売却するためには、真贋鑑定と作品の状態管理が非常に重要です。加えて、付属品や来歴の存在、適切な買取店の選択、および売却方法の選択が、買取価格に大きな影響を与えます。

パブロ・ピカソ作品の売却に関するご相談は、専門家にお任せください。経験豊富なスタッフが、作品の査定から売却までを丁寧にサポートいたします。まずは、お気軽にお問い合わせください。

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