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竹久夢二

竹久夢二
作家名
竹久夢二
出身
岡山県邑久郡本庄村(現瀬戸内市)
ジャンル
絵画 日本画

竹久夢二とは

1884年岡山県生まれ。
数多くの美人画を残しており、その抒情的な作品は「夢二式美人」と呼ばれ、大正浪漫を代表する画家で、「大正の浮世絵師」などと呼ばれることもあります。また、児童雑誌や詩文の挿絵も描き、文筆の分野でも、詩、歌謡、童話など幅広く創作していました。なかでも、詩『宵待草』には曲が付けられて大衆歌として受け、全国的な愛唱曲となりました。また、多くの書籍の装幀、広告宣伝物、日用雑貨のほか、浴衣などのデザインも手がけており、日本の近代グラフィック・デザインの草分けのひとりともいえます。 彼自身の独特な美意識による「夢二式美人画」と呼ばれる作品の多くは、日本画の技法で描かれ、また、洋画技法による女性像や風景画も残されています。好んでさまざまな表現形式を試みましたが、むしろ、それらは後世になってから評価されたもので、当時の時点においては、印刷された書籍の表紙や広告美術などが多くの目に触れ、大衆人気というかたちで脚光を浴びました。一時は中央画壇への憧れもあったようですが受け入れられず、終生、新しい美術のあり方を模索していました。 当時の画壇は、さまざまな芸術思潮が交錯し、ある意味で胎動期の不定のさなかでした。また、都市における大衆文化の開花による消費生活の拡大を背景とした、新しい応用美術としてのデザインというものの黎明の時代でもあり、夢二もこれに着目し制作を続けました。晩年は、彼の図案家としての才能の実績において、生活と結びついた美術を目指し、あるいは産業と融合すべきとの理念を持ち、むしろ積極的に、商業美術の概念を描いていたとされています。榛名山産業美術研究所の構想や、先進欧米視察への野望がこのことを裏付けており、画集・詩文集・童話は21世紀に入ってもさまざまな装丁で刊行されています。

竹久夢二の主要作品

●絵画
・夢二画集 春の巻(洛陽堂 1909年)
・夢二画集 夏の巻(洛陽堂 1910年)
・小曲絵本「三味線草」(新潮社 1915年)
・露地の細道(春陽堂 1919年)
・黒船屋(1919年)
・長崎十二景(1920年)
・女十題(1921年)  など

●木版画
・秋のしらべ(1924年)
・花火(1924年)
・雪の風(1924年)

●絵本・挿絵
・子供の国(洛陽堂 1910年)
・青い船(実業之日本社 1918年)
・どんたく絵本(金子書店 1923年)
・童謡集「歌時計」(春陽堂 1919年)
・童謡集「凧」(研究社 1926年)
・童話集「くさのみ」(実業之日本社 1915年)
・童話集「春」(研究社 1926年)

●小唄集・詩集
・どんたく (実業之日本社 1913年)「宵待草」が含まれる、中公文庫で再刊
・夢のふるさと
・青い小径
・さよなら

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