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青木繁
青木繁とは
●出生・少年時代繁は今の福岡県久留米市に、旧有馬藩士である青木廉吾の長男として生まれた。武士の系譜を引く父は厳格な人物で息子の画家志望を聞かされた時、「美術だと。武術の間違いではないのか」となじったという逸話が残っている。繁は同じ久留米生まれの洋画家坂本繁二郎とは同年で両者は小学校の同級生でもあり、終生の親友でありライバルであった。同時代人の証言や繁自身による『自伝草稿』によれば、繁は歴山帝(アレクサンドロス大王)に憧れる早熟な文学少年であったようである。繁は絵画のほかに短歌もよくし、短い生涯に多くの文章を残している。
●画家時代
繁は1899年(明治32年)、満16歳の時に中学校の学業を半ばで放棄して単身上京、画塾・不同舎に入って主宰者の小山正太郎に師事した。肺結核のため、麻布中学を中退。1900年(明治33年)、東京美術学校(のちの東京芸術大学)西洋画科選科に入学し、黒田清輝から指導を受ける。1902年(明治35年)秋から翌年正月にかけて、久留米から上京していた友人・坂本らと群馬県の妙義山や信州小諸方面へスケッチ旅行へ出かけている。これは無銭旅行に近い珍道中だったことが坂本の書簡などから窺えるが、繁はこの旅行中に多くの優れたスケッチを残している。
1903年(明治36年)に白馬会8回展に出品した『神話画稿』は白馬会賞を受賞した。『古事記』を愛読していた繁の作品には古代神話をモチーフにしたものが多く、題材、画風ともにラファエル前派などの19世紀イギリス絵画の影響が見られる。1904年(明治37年)夏、東京美術学校を卒業したばかりの繁は、坂本や画塾不同舎の生徒で繁の恋人でもあった福田たねらとともに千葉県南部の布良(めら)に滞在した。『海の幸』はこの時描かれたもので、画中人物のうちただ1人鑑賞者と視線を合わせている人物のモデルは福田たねだとされている。この前後が繁の短い絶頂期であった。以後の繁は展覧会への入選もかなわず、私生活にも恵まれず放浪のうちに短い生涯を終えたのである。
●放浪生活・死去
1905年(明治38年)8月、今の茨城県筑西市に滞在中、繁とたねとの間の子である幸彦(後の尺八奏者福田蘭童)が誕生した。しかし、繁はたねとはついに正式には結婚しなかった。1907年(明治40年)8月、郷里の父の危篤の知らせを聞いた繁は単身帰郷、これが青木とたね・幸彦母子との永遠の別れとなった。画家としては「天才」と言われた繁であったが、父亡き後、一家を支えていく甲斐性は彼にはなく1908年(明治41年)10月には郷里の家族とも別れて天草、佐賀などを転々とする放浪生活に入った。放浪時代にも作画を続け『月下滞船』(1908年(明治41年))のような佳作もあるが、もはや画家としての繁のピークは過ぎていたようである。心身ともに病んでいた繁は1911年(明治44年)3月、入院先の福岡市の病院で死去した。満28歳8か月の若さであった。
●死後
友人の坂本は繁の死後、遺作展の開催や画集の発行に奔走。繁の死の翌年である1912年(明治45年)には東京上野と福岡で遺作展が開催され、その翌年には『青木繁画集』が発行されている。また、1948年(昭和23年)には繁の遺言にしたがい、筑紫平野を見渡す久留米市兜山(通称「けしけし山」)に繁の歌碑が建立された。除幕式には坂本のほか、元恋人のたね(当時・野尻姓)、繁の遺児・蘭堂も出席した。ハナ肇とクレイジーキャッツの元メンバーで料理研究家の石橋エータローは蘭堂の息子、つまり繁の孫である。
青木繁の主要作品
・黄泉比良坂(よもつひらさか)(1903年)(東京藝術大学大学美術館)
・自画像(1904年)(東京藝術大学)
・天平時代(1904年)(ブリヂストン美術館)
・海の幸(1904年)(重要文化財、石橋美術館)
・大穴牟知命(おおなむちのみこと)(1905年)(石橋美術館)
・日本武尊(1906年)(東京国立博物館)
・わだつみのいろこの宮(1907年)(重要文化財、石橋美術館)
・朝日(1910年)絶筆(佐賀県立小城高等学校黄城会)
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アート買取協会の最新買取実績
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諏訪敦
灯台
- 現代アート
- 絵画
- 特徴
- 油彩
- 掲載日
- 2024.11.21
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その他 工芸 等
佐伯守美「象嵌釉彩樹林文香炉」
- 陶磁器(陶器・磁器)
- 骨董品・古美術
- 特徴
- 陶磁器
- 掲載日
- 2024.11.20
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小田和典
モースル風景(イラク)
- 洋画
- 絵画
- サイズ
- 15号
- 特徴
- 油彩
- 掲載日
- 2024.11.19
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森田曠平
吹く風に
- 日本画
- 絵画
- 特徴
- 日本画
- 掲載日
- 2024.11.18
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青木繁の鑑定機関・鑑定人
日本洋画商協同組合鑑定登録委員会
日本洋画商協同組合は、日本全国の41画廊が加盟している美術商の団体。作家ごとに個々の鑑定登録専門委員を定め、遺族、その作家を主に扱った画商、作家によっては、評論家、研究者も含めて構成されている鑑定機関。
東美鑑定評価機構 鑑定委員会
一般財団法人東美鑑定評価機構は、美術品の鑑定による美術品流通の健全化及び文化芸術の振興発展に寄与する公的鑑定機関。
青木繁に関する美術館情報
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ポーラ美術館
〒250-0631
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285神奈川県足柄下郡箱根町仙石原にある美術館。公益財団法人ポーラ美術振興財団が運営している。館長は野口弘子。印象派絵画のコレクションは日本最大級。
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神奈川県立近代美術館 葉山館・鎌倉別館
〒240-0111
神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1神奈川県立近代美術館は、日本で最初の公立近代美術館として、1951年に開館して以来、つねに美術館はどうあるべきかを考えながら国内での先導的な役割を担って活動してきました。所蔵作品はおよそ15,000件にのぼります(2021年2月現在)
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三重県立美術館
〒514-0007
三重県津市大谷町11三重県立美術館では、美術館建設以前から収集活動を始め、明治期以降の日本近代洋画を中心に、現代の生きた動きを物語る作品、日本の作家たちに影響を与えた海外の作品、さらに近世以後の三重県にゆかりの深い美術家の作品など6,000点を超える作品を収集し、美術全般に関わる図書や資料とあわせて、近代以降の美術の大きな流れを捉えるようにしている。
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愛知県美術館
〒461-0005
愛知県名古屋市東区東桜1-13-21992年に開館した愛知芸術文化センター10階に位置する愛知県美術館は、20世紀初頭から現在に至る国内外の美術品をコレクションし、コレクション展でご紹介しています。
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アーティゾン美術館
〒104-0031
東京都中央区京橋1-7-21952年1月に株式会社ブリヂストンの創業者・石橋正二郎の個人コレクションを公開するため、京橋のブリヂストン本社ビルの2階にオープンしました。印象派と20世紀美術を中心とする近・現代美術と日本近代洋画を収集・展示し、その質の高いコクションで人々に親しまれています。東京駅から徒歩5分のオフィス街の中心にありながら、都会の喧噪を忘れる落ち着いた空間の中で名画を楽しむことができます。印象派と日本近代洋画を中心に、古代から現代アート まで約3000点を所蔵。
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東京藝術大学大学美術館
〒110-0007
東京都台東区上野公11-8東京藝術大学大学美術館は、東京都台東区上野公園の東京芸術大学美術学部構内にある美術館である。東京芸術大学の前身である東京美術学校 以来のコレクションや歴代卒業生の作品などを収蔵展示している。
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京都国立近代美術館
〒606-8344
京都府京都市左京区岡崎円勝寺26-1京都国立近代美術館は、京都市左京区岡崎の平安神宮と同じ岡崎公園内にある、独立行政法人国立美術館が運営する美術館である。陶芸、漆芸、染織を含む工芸全般、そして日本画、油彩画、版画、彫刻、写真などを幅広く所蔵し、多彩なジャンルの展覧会活動を行う。京都を含む西日本の美術にも重点を置く。毎回すべての展示作品を入れ替えるコレクション展では、企画展と連動した展示や特集展示などを通して、様々な角度から所蔵作品が愉しめる内容を目指している。
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西宮市大谷記念美術館
〒662-0952
兵庫県西宮市中浜町4-38西宮市大谷記念美術館は兵庫県西宮市にある美術館である。1972年、実業家昭和電極創業者の大谷竹次郎から寄贈されたフランスおよび日本の近代絵画を中心とするコレクションと邸宅を展示室として開館した。1977年に新館とアトリエが完成、1991年には大規模な増改築がなされ、現在の近代的な美術館になった。
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直方谷尾美術館
〒822-0017
福岡県直方市殿町10-35直方谷尾美術館は福岡県直方市にある市立美術館。直方市にゆかりのある作家の作品を多く展示、収蔵している。 もともとは明治屋産業創立者である谷尾欽也が昭和初期の医院を改装し、1992年に開館した私立美術館であった。2000年3月に市に寄贈され、2001年4月に開館。
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ウッドワン美術館
〒738-0301
広島県廿日市市吉和4278ウッドワン美術館は、広島県廿日市市吉和にある広島県の登録博物館。 公益財団法人ウッドワン美術館が運営している。同地を発祥とする住宅建材メーカーのウッドワンが所蔵する美術品の寄託を受け作品展示をしている。
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東京国立近代美術館
〒102-8322
東京都千代田区北の丸公園3-1東京都千代田区北の丸公園内にある本館と、石川県金沢市にある国立工芸館から構成される。明治時代後半から現代までの近現代美術作品(絵画・彫刻・水彩画・素描・版画・写真など)を随時コレクション。収蔵品は2020年度時点で、日本画854点、油彩画など1,290点、版画3,060点、水彩・素描4,135点、彫刻(立体造形)480点、映像75点、書21点、写真2,947点、美術資料687点、合計13,549点におよぶ。
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