2020.03.10
ポップアートのスーパースター アンディー・ウォーホル
世界的に有名であり、現在でも人気のポップアーティストとして、ウォーホルの名前をあげる方は多いのではないでしょうか?弊社にもウォーホルを好むスタッフは少なく有りません。今回は、そんなウォーホルについて綴っていこうと思います。
ポップアートを生み出したアンディー・ウォーホル
元々は商業画家としてイラストレーションを作成していた彼は、1960年の32歳の頃にファインアートの世界に移りました。身近なものであったキャンベルスープの缶やドル紙幣をモチーフとしたポップアートを生み出し、シルクスクリーンプリントを用いたアート作品の量産化に着手します。
アート・ワーカーと呼ばれるスタッフを配置し、The Factory(工場)と呼ばれたスタジオで生まれた作品が次々と世に出されていきました。
アート作品に流れ作業を取り入れる事でアーティストは機械の一部のようになり、誰でも真似できるような手法でアート作品が大量生産されていく…ここだけを聞けば印象が良くないように思えます。
実際、一点物という事に大きな価値があるとされてきた当時のアート業界に大きな衝撃を与え、アートという基盤を大いに揺るがすものでした。
しかし、それこそがウォーホルの求めたものでした。
アーティストの内面を投影し、それを理解する事で作品をより深く味わい楽しむ事ができるという高尚な芸術ではなく、隠された意味なんて無いので表面だけを見て楽しむ事ができる。
つまり、ポップアートとは「限られた人だけが楽しめるものではなく、全ての人が楽しめるような開かれたアート」というものなんです。
だからこそ、コカコーラの瓶やミッキーマウスといった大衆が好むモチーフも多いのでしょう。
ですが、彼の作品は楽しく好まれるモチーフばかりではありません。ピストルや電気椅子といったモチーフも存在し、それらを見ているとウォーホルの作品には資本主義や大衆文化の持っている非人間性や空虚さ、そういったものが時には表現されているという風にも感じます。