2020.01.14
世界的アーティスト キース・ヘリング
元号が新しくなって初めての年末年始、これをご覧の皆様はいかがお過ごしだったでしょうか。
私は、年末年始を実家で過ごしておりました。ネットが発達したこともあって、最近はめっきりとTVを見ることが少なくなってしまいましたが、帰省中は久し振りにバラエティ番組や映画等を見て悠々と過ごしておりました。そんな中で、ふと気になる物を画面の中に見つけました。
それは、SUZUKIの新型ハスラーのCMでした。車のCMなんて物珍しくもありませんが、画面内で楽しげに踊っているポップなイラスト―――世界的アーティストであるキース・ヘリングのイラストでした。
80年代NYストリート・アートの代表 キース・ヘリング
キース・ヘリングは、1990年に31歳という若さで亡くなったアーティストですが、この名前を知らなくてもイラストに見覚えがあるという人も多いのではないでしょうか。彼のイラストをプリントした服がユニクロで販売されたりGoogleのホームページのロゴに使われたりもしていましたし、ポップでユニークな画風は目を引き付けると共に印象に残りやすいのではないかと思います。
バスキア、ウォーホルとの親交
同じ時代を生きた人気アーティストであったジャン=ミシェル・バスキアやアンディ・ウォーホルとは親交が深く、ウォーホルとミッキーマウスを混ぜ合わせたアンディ・マウスのような遊び心を感じられる作品も制作しています。一方で、自身がHIV感染者だったこともあり、作品を通じてHIV感染を防ぐメッセージを出すなどAIDS撲滅活動にも積極的に関わりました。
サブウェードローイングから生まれたキースへリングアート
そんなキース・ヘリングの作品には、メッセージ性と批評性というものが込められた作品が数多く存在します。しかし、シンプルな線を用いた楽しげな絵は、見る者に理解を強要するようなものではなく、いわば大衆性も溶け合わせた心に伝わる絵となっています。
没後も高い人気を誇っているのは、一目で伝わるメッセージ性の高さから、さまざまな媒体に引用されることで新たなファンを獲得し続けているからでしょうか。